北アメリカ

2014年から2018年にかけて、ネイティブアメリカンの独立戦争「ゴーストダンス戦争」が勃発。超大国アメリカは敗北し、複数国家に分裂しました。
現在は旧アメリカ北西州とカナダの後継国である「カナダ・アメリカ合衆国(UCAS)」、ネイティブアメリカンの連邦国家「アメリカ先住部族連盟(NAN)
旧アメリカ南部州からなる「アメリカ連合(CAS)」の3カ国を中心に微妙な緊張状態が続いています。
ネイティブアメリカンの強制収容と再教育に端を発し、2014年から2018年にかけて起こった独立戦争です。
「覚醒」後にいち早く魔法の力に目覚めたネイティブ諸族が合衆国政府にゲリラ戦を仕掛け、2018年に締結された「デンバー条約」によって主権独立を勝ち取りました。

カナダ・アメリカ合衆国(UCAS) United Canadian and American States

  • 首都:ワシントンF.D.C
  • 共通語:英語
  • 政治体制:民主共和制

アメリカ北西州とカナダの一部が合併した連邦国家です。31の州と行政区であるコロンビア連邦特別区(FDC)で構成されています。
文化や政治体制はかつての合衆国を踏襲しており、各州が強い自治権を持ちます。

沿革

2018年、ゴーストダンス戦争に破れたアメリカ合衆国は「デンバー条約」に調印。国土の3分の1をNANに割譲しました。
その後、同じく国土の大半を失ったカナダと合併し、2030年にカナダ・アメリカ合衆国が成立。
2034年に南部州の、36年にはカリフォルニアの離脱を経て現在の形となりました。
2063年にはクラッシュ2.0の発生に乗じて、首都ワシントンDCにて新革命団が蜂起。当時の大統領カイル=ヘフナーが殺害されました。
別名「エメラルドシティ」。国土の西半分を失ったUCASが太平洋への玄関口として唯一領有を認められた"飛び地"です。
ピュージェット湾に面し、UCASで2番目に小さい州内に200万(SINレスを含めればその倍)人以上の人々がひしめきあって暮らしています。
「ネイティブ諸国に囲まれた港湾都市」という立地から様々な国の人間が集まり、セッションの舞台としても人気があります。

主要都市

展開


アメリカ先住部族連盟(NAN) Native American Nations

北米の3分の2を占めるネイティブアメリカンの連邦国家です。
現代社会に先住民の文化を取り入れた独自の生活様式を築き上げた一方で、文明社会から距離を置き昔ながらの営みを続ける部族も存在します。
こうした事情からSINの導入が遅れており、SINレスにとっても暮らしやすい国です。

沿革

2014年、指導者ハウリングコヨーテがネイティブ諸族を率いてNANを立ち上げ、主権を求めて合衆国政府に宣戦を布告。
「覚醒」以降いち早く魔法の力に目覚めていたネイティブアメリカン達はこの戦争に勝利し、連邦国家が誕生しました。
建国後は部族同士の確執が表面化し、ハウリングコヨーテの退任と失踪、加盟国の離脱を経ながらも連邦制を維持しています。

サーリッシュ・シー評議会(SSC) Salish-Shidhe Council

  • 首都:ベリンガム
  • 共通語:英語、サーリッシュ語
  • 政治体制:部族合議制

サーリッシュ族を中心とする国で、UCASの飛び地シアトルを国内に抱えています。
メタヒューマン政策を推進しており、移民のエルフからなる「シンセラキ族」、オークの「カスケード族」を新たな部族として認めています。
このほか、金や縁故でネイティブアメリカンの出自を得た「ピンクスキン族」と呼ばれる人々がおり、しばしば偏見の対象とされます。

スー国 Sioux Nation

  • 首都:シャイアン
  • 共通語:英語、スー語族
  • 政治体制:部族合議制

その名の通りスー族の国で、北米大陸中央の穀倉地帯と原野を領有しています。
主要な20部族の酋長からなる評議会の他、長老らによる諮問会議が常設されています。
強力な国防軍を擁しており、なかでも特殊部隊「ワイルドキャット」は諸外国にもその名を轟かせています。

プエブロ企業評議会(PCC) Pueblo Corporate Council

  • 首都:サンタフェ
  • 共通語:英語、スペイン語、ズニ語
  • 政治体制:特殊

国民を株主とし、「取締役会」が国家政策を策定する主権国家 兼 営利企業です。第六世界の技術先進国の一つで、NANで最もアングロサクソンに友好的です。
アメリカンメディアの聖地ハリウッドと、そこに本社を構える「ホライズン」を擁しています。
PPCは国民と外国人に対して、議決権を有する「定住株」、入国ビザも兼ねた「優待株」の2つの異なる株式を発行しています。

主要都市

ロサンゼルス
ロサンゼルスはたびたび巨大地震に見舞われており、2069年の「ツインズ」地震で街の大部分が水没、群島になりました。各島はハイウェイを転用した大橋によって連結されています。
震災以前にはホーソーン・ガーデナ・コンプトンに跨る巨大ゲットー「エル・インフェルノ」が存在し、壁の中と外で激しく対立していました。

その他の所属国

アルゴンキン・マニトゥ評議会(AMC) Algonkian-Manitou Council

アルゴンキン語族とエルフのマニトゥ族の国です。
双方の酋長による合議制でしたが、近年は両者の関係が悪化し対立状態が続いています。

アサバスカン評議会 Athabaskan Council

アラスカとカナダ西部に跨がる広大な国で、経済を豊富な天然資源に依存しています。
デンバー条約締結後も多くのアングロサクソンが暮らしていますが、参政権を与えられるのはネイティブアメリカンのみです。

トランスポーラー・アリュート国(T-PA) Trans-polar Aleut Nation

グリーンランドとアイスランドからなる極北の国です。

消滅した国家

ユート国 Ute Nation

ハウリングコヨーテの出身部族が築いた国ですが、クラッシュ2.0で財政破綻し、PPCに吸収されました。

ツィムシアン国 Tsimshian Nation

クラッシュ2.0の直後、サーリッシュ・シーの保護領となりました。

ティル・タンジェル(TT) Tir Tairngire

  • 首都:ポートランド
  • 共通語:英語、スペレシエル
  • 政治体制:民主制

ゲール語で「約束の地」を意味するエルフ国家です。サーリッシュ・シー国内の一部のシンセラキ族が独立し建国されました。
元首ハイ・プリンセスと12名のプリンス/プリンセス(血縁関係はありません)からなる専制政治を敷いていましたが、経済制裁等によって国力が疲弊。
2070年に民主制へと移行しましたが、現在も警察国家の体質が色濃く残っています。
専制時代には企業法廷とのビジネス承認協定に署名しておらず、メガコーポの治外法権が保証されない数少ない国の一つでした。

沿革

2035年、ポートランド市長ルー=シェアハンドがSSCおよびNANからの独立を宣言。政府軍を撃退してティル・タンジェルを建国しました。
2036年には領土拡大を目論みカリフォルニア自由国に侵攻しますが、これにより周辺国との関係が悪化。
諸国やメガコーポの経済制裁、そして2063年のクラッシュ2.0により大きく力を落とし、軍事クーデターを経て民主制に移行しました。

アメリカ連合(CAS) Confederation of American States

  • 首都:アトランタ
  • 共通語:英語
  • 政治体制:連邦共和制

UCASを離脱した南部州による連合国家です。保守層が多く、メタヒューマンや覚醒者にとっては少々息苦しい土地です。
ローンスター・セキュリティが本社を置くテキサスを擁し、南部に国境を接するアズトランとは犬猿の仲です。
ヤードポンド法を採用している最後の国でもあります。

沿革

2034年、カナダとの合併に不満を持った南部13州がUCASを離脱し結成しました。
建国直後にアズトランと交戦状態に入り、一時はテキサスを失陥。以降もたびたび衝突を繰り返しています。

その他の国家・都市

カリフォルニア自由国(CFS) California Free State

自由の地カリフォルニア!太平洋に面し、広大な穀倉地帯を持つ独立州です。
UCASから離脱した直後に日本帝国により占領統治され、帝国の撤退後もPPCアズトランの進出に悩まされています。

ケベック共和国 Republic of Québec

英語とフランス語を公用語とする企業社会主義の国です。
旧ビッグ10「クロス応用技術」のお膝元でしたが、クラッシュ2.0により同社が破綻し混乱の渦中にあります。

条約都市デンバー(FRFZ) Front Range Free Zone

「デンバー条約」が締結されたことから条約都市と呼ばれ、近隣5カ国による分割統治が行われていました。
2061年以来、グレートドラゴン「ゴーストウォーカー」に占領支配されています。

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