第六世界の社会と文化

社会

SIN System Identification Number

第六世界の住人は、誕生と同時にシステム登録番号(SIN)を付与されます。
これはその人物が社会的に存在することを証明する電子証明書であり、人生の全て…DNAを含む生体情報から学歴・職歴、既往歴、所有資格、契約情報、銀行口座、決済記録に至るまで…を記録します。
逆に言えば、なんらかの理由でSINを与えられなかった人々(SINレス)はあらゆる社会的なサービスを受けることができません。

SINは発行した国家(あるいは企業)と、企業法廷の管理するグローバルSINレジストリ(GSINR)の2箇所に登録されます。
銀行の審査や入出国…そして職務質問など、登録情報の照合は頻繁に行われますが、ワイヤレスネットワークの普及によってチェックはほぼ一瞬で完了します。
また、なんらかの問題が起こった場合に司法当局はSINの情報を照会して対象人物を追跡することが可能です。
UCASのマンハッタンなど、滞在者にSIN情報の常時発信を義務付けている場所もあります。
偽造SIN
SINを持たずに生まれた or 人生のどこかで捨ててしまった、あるいは自身の本来のSINを使いたくない人達の助けとなるのが偽造SINです。
GSINRのデータベースにアクセスするのは個人レベルでは不可能なため、専門の組織から特殊なルートを通じて入手しなくてはなりません。
偽造SINの「信頼性」…つまりどれだけ各種照合に耐えられるかは、偽造にかけた手間とお金によって大きく変わります。
登録情報だけでなく、必要とあらば病院の出生記録や決済履歴など、関連する外部のデータベースにも矛盾が無いように手を加えます。
故人のSIN情報をそのまま転用した、コンビニの買い物でさえボロが出かねない代物から、あらゆる情報が本人と一致し、第二の人生として通用するものまで様々です。

人権

「覚醒」により「メタヒューマン」と呼ばれる新たな種族が人類に加わりました。
(従来のヒューマンをひっくるめた人間種全般を指してメタヒューマンと呼ぶ場合もあります)
また人類以外にも精霊や知性を得た「覚醒生物」が社会活動に加わっています。
  • ヒューマン:従来通りの人類。一番数が多い
  • エルフ:長身で整った顔立ち。長命で老化しない
  • オーク:頑強。発達した犬歯を持つ
  • ドワーフ:短躯。頑強で病気にも強い
  • トロール:巨体。角と牙を持ち皮膚の一部が硬質化している

社会階層

一般市民
第六世界の人々の大多数を占める平凡な一般市民です。
いずれかの国にSINを置き、多くは企業の俸給奴隷ウェイジスレイブ=文字通りの社畜として人生を終えます。
企業市民
いずれかのメガコーポで特別な功績を挙げた、あるいはそうした両親のもとに生まれた人々は企業市民として「企業SIN」を与えられます。
彼らはいわば現代の貴族であり、メガコーポの将来を背負って立つ幹部候補として特別な待遇と教育を与えられます。
SINレス
SINを得られなかった or 人生のどこかで捨て去った、社会的に存在しない扱いの人々です。
あらゆる社会的サービスを受けられず、人間扱いされないこともままあります。

通貨

日本帝国の躍進によって「新円(ニューエン)」が国際通貨となりました。ドルやポンドも発行国では通用します。
電子決済の普及で貨幣はほとんど見られなくなり、クレッドスティックというプリペイドがその役目を果たしています。

食事

環境汚染や動植物の「覚醒」による耕作地の減少で、食料供給は大きく落ち込みました。
歪なバイオクローンや遺伝子組換食物が盛んに研究され、大豆・オキアミ等を原料とした代替食品「ソイフード」が庶民の日常食となっています。

ソイフード

大豆やオキアミ、合成タンパクなどを原料とした代替食品です。大豆ペーストを購入して「自炊」もできます。
電子レンジと3Dプリンター、ミキサーを複合した調理器が市販されており、それっぽいフレーバーのペーストから、
味も見た目も本物そっくりに仕上げるものまで、値段に応じて様々な種類があります。

新たな食文化

メタヒューマンの登場により、食文化にも新しい流れが生まれました。
エルフ料理
ネイティブアメリカンの食文化とアジアの菜食料理を融合させた多国籍料理です。
オーク料理
様々な国の食文化から、特に「がっつり肉とスパイス」を中心にフュージョンしています。

有名ブランド

高級店

アッパークラス

ファミリー向け

格安

デリバリー・その他


商業

第六世界の商業は電子決済が主流となっています。大抵の店舗は拡張現実(AR)上で注文、決済が可能です。
繁華街はARの装飾と広告で溢れかえっており、客のSIN情報からオススメ商品をピックアップするなどまだ序の口。
サブリミナルや仮想現実(VR)で五感を刺激して商品を買わせようとする悪質な広告も見られます。

有名ブランド

総合小売

専門店


娯楽

映像分野では3D映像技術「トリッド」が普及し、今や個人のコムリンクにもプロジェクターが標準装備となっています。
ワイヤレスマトリックスの普及に伴い拡張現実(AR)仮想現実(VR)を用いた娯楽も発展し、拡張現実上のペットや同居人と過ごしたり、路上でオンラインゲームに興じるのも当たり前の光景となりました。

トリッド

テレビに代わって普及した3D映像技術です。トリデオとも呼ばれます。
国/地域別のローカル局はもちろん、マトリックスあるいは衛星回線によって1000以上の全世界放送を楽しめます。
従来型の2Dテレビも生き残っており、主に日本のアニメや低予算の海賊放送に利用されています。
企業警備員モノ
レンラクのレッドサムライを描いた「クリムゾンファイル」などが有名です。
主な敵役であるシャドウランナーは社会のクズやサイコパス、マトリックス中毒者、虚無主義のテロリストとして描かれます。
ランナーショー
ウォーター・マージン」「カール 〜コンバットメイジ〜 」など。お馬鹿なアクションコメディか、でなければスポンサー企業以外を悪役に据えます。
主にアレスのエンターテイメント部門が制作しています。
サイエンスフィクション
Sir.ソラリスの活躍を描く「ギャラクシー・フリーダムレンジャー」が代表格。
設定考証は大雑把で、大抵はエイリアンと一戦交えて終わります。
ハイファンタジー
ニール・ジ・オーク・バーバリアン」が有名です。
オークやトロールが蛮人として描かれる事が多く、たびたび物議を醸しています。
コメディ
20世紀のそれを踏襲しつつ、より悪趣味かつ下品に進化しています。一方で、企業の上層部を皮肉るようなシットコムはほぼ見つかりません。
メロドラマ
明日まで」「企業会議」など、企業やその重役の冷徹さ、陰謀劇を見られるほぼ唯一のジャンルです。
拡張現実(AR)
拡張現実(AR)は既に社会生活に深く根ざしており、映像リンク機能を持つ眼鏡やコンタクトレンズは文明社会の必需品となっています。
  • 拡張現実アプリ
拡張現実上でペットを飼ったり、同居人を作ったり、雨天を快晴にしたり、現実の壁紙を自分好みにカスタマイズすることが可能です。
ネゲイター」というアプリを使えば見たくないヒトやモノを消したり覆い隠してくれます。
仮想現実(VR)
「シミュレーションセンス」、略してシムセンスを用いた仮想現実(VR)も広く普及しています。使用者の脳にシムセンス信号(感覚信号)を送ることで、限りなく現実に近い感覚を再現します。
この技術により人々はマトリックスへ感覚を全投入し、単なる通信ネットワークは「もう一つの世界」へと進化を遂げました。
創作・芸術の分野でも当然のごとく利用されており、登場人物の記憶や感情を直接体験できます。
通常は安全フィルターがかかった状態(コールド・シム)ですが、端末を改造してフィルターを取り払うことも可能です(ホット・シム)。
  • BTL(ベター・ザン・ライフ)
シムセンスを利用した電脳麻薬です。通常、シムセンスデータは安全性を考慮して調整されていますが、
そうしたフィルターが全て除去し、完全にリアルな…あるいは現実世界では体験することのできない感覚を使用者に提供します。
「人生よりも素晴らしい」の名前通り、没入しすぎて依存症になる人が跡を絶ちません。
マトリックスゲーム
プロフィール上で好きなゲームを公開しておけば、いつでもオンラインマッチングを楽しめます。
Tバードスマグラーになりきって遊ぶ「ロッキーマウンテンアバター」、「パラノーマルクライシス」、アイドルのマネージャーに扮する「グリッターワールド」等が代表的です。
大人気のVRRPG「ミラクルシューター」はARでもプレイ可能で、現実世界を歩き回ってモンスター退治に興じるプレイヤーが社会問題になっています。

ソーシャルネットワーク

ペルソナ2.0 (P2)
ホライズンが運営する、動画チャンネルやブログを包括したSNSです。招待制にもかかわらず第六世界最大の規模を誇っています。
アクセス数や評価値が可視化され日夜激しい人気競争が繰り広げられており、発信される全ての情報は同社のビッグデータ収集に利用されています。
提供サービス
  • MeFeed(動画チャンネル):サブスク型の動画配信機能。購読数がユーザーの評価値に直結する
  • グリッド使用権ホライズンの提供するグローバルグリッド「エターナル・ホライズン」の使用権
  • 独自のペルソナ:「エターナル・ホライズン」で使えるカスタマイズ可能なペルソナ、エージェントプログラムの提供
ランキング指標
  • セントラリティ(C):ホライズンCEOのゲイリー=クラインのアカウントとどれだけ「お近づき」になっているか。ゲイリー本人の「0」に近いほど(値が低いほど)良い
  • メンバーシップ(M):フレンド数。「セントラリティ」が優れている方がフレンド申請を送る形式となっている
  • サブスクリプション(S):ミーフィードの購読者数。「セントラリティ」が3以下の場合、フレンド限定配信やペルソナ2.0のユーザー以外への動画配信も可能

音楽

魔術モジョロック
ライブパフォーマンスとして魔法を用いるのが特徴です。魔導ウィズパンク、メイジウェーブなど、様々な音楽ジャンルで同様の試みがなされています。
幻影呪文による視覚効果や、魔法によって鮮やかに変化するアストラルなど、現実空間とアストラル界の両方でショーが展開します。
当然、観客の大半は(アストラル知覚を持つ)覚醒者で、様々な手段でオーラを輝かせてライブと一体になります。
ゴブリン・ロック
その名の通り、オークやトロールによるハードロック/ラウドロックで、大音量かつ露骨な歌詞が特徴です。主に社会規範やエルフに対する罵詈雑言にあふれています。
別名トロッグ・ロック。本来トロッグは蔑称ですが、このジャンルのアーティストやファンは好んでこの言葉を使います。
著名なミュージシャンと音楽レーベル

ミュージシャン

音楽レーベル

風俗

世界が「覚醒」してもこうした商売は無くなっていません。
ブンラク・パーラー
ペルソナフィックス(仮想人格)BTLを利用した風俗店で、好みの人格をインストールした相手と一夜を過ごすことができます。
仮想人格に合わせた身体改造を施す場合も多く、有名人のそっくりさんも珍しくありません。
元は日本のヤクザが始めた商売のため多くの倫理的問題を抱えており、犯罪シンジケートの資金源化はもちろん、
従業員のBTL中毒や廃人化、BTLのデータサーバーをハッキングして従業員を暗殺に利用する事件も起きています。

ファッション

拡張現実(AR)の普及は、ファッション業界にも新たな表現手段をもたらしました。火炎瓶を手に近づくゴロツキ少女も、AR上ではぬいぐるみを提げたゴスロリ少女に早変わり。
生地に電子素材を編み込むことで色や柄を変化させたり、AR上の仮想物体に"触れる"ようにすることも可能で、ナノマシン技術によって形状自体を変えてしまう服さえ存在します。

有名ブランド

カジュアル

フォーマル


スポーツ

覚醒者の出現、身体改造の普及により多くのプロスポーツがルールや出場資格の変更を迫られました。
また「アーバンブロウル」「コンバットバイク」といった過激な新競技が人気を博しています。
第六世界で最も人気のあるスポーツの一つで、ラグビーのようなボールゲームに銃撃戦の要素を取り入れた競技です。
プロテクターを身にまとった選手たちが銃を撃ち合いながら相手のゴールゾーンへボールを運びます。
フランスのギャングの縄張り争いの儀式として始まり、メガコーポによって競技化されました。
国際アーバンブロウル協会(IUCSU)によるワールドカップも開催されています。

コンバットバイク

2013年頃から普及しだしたスポーツで、非致死性の武器やサイバーウェアの使用が認められています。
様々な迷路、障害物のある150*50mの競技場内をバイクで疾走し、敵チームのフラッグを自陣に持ち帰れば勝利です。

既存のスポーツ

  • ベースボール:身体改造が許可されており、メタヒューマンや女性のプロ選手も増加傾向にあります。過去のレジェンドをペルソナフィックスで再現する選手もいます
  • アメフト:「覚醒」初期よりサイバネやメタヒューマンに対して開放的です
  • バスケットボール:サイバーリムの使用は不可。エルフが多い反面トロールは締め出されています
  • サッカー:重サイバー用の別リーグが用意されています。トロールのプロ選手はいません
  • ボクシングメタヒューマンのためのスーパーヘビー級(95kg以上)やサイバーウェア級が新設されています

交通・宿泊

自動操縦の普及により、自動車は「運転するもの」ではなく「呼び出し、行き先を命じるもの」になりました。とはいえ人間の技術と判断力を超えるには至っておらず、優秀な操縦者というのは未だに引く手あまたです。
航空輸送もより一般的になっており、航空機によるシャトル便が都市部の空を絶え間なく行き交っています。

グリッドガイド

都市部ではグリッドガイドと呼ばれる交通管制システムが普及しています。
このシステムは道路に埋設された電源システムから走行中の車両へ自動・遠隔充電を行い、同時に位置情報を取得。
渋滞や非常時にはリモート操作による速度制限やルート誘導が行われます(なので、ランナーの大半は購入時にこの機能を取っ払ってしまいます)。

リギング

仮想現実(VR)を利用して操縦者の意識を乗物にリンクさせるシステムです。
愛車を文字通り手足のように操ることができますが、車体へのダメージがドライバーの脳にフィードバックされてしまいます。

交通機関

シティホッパー
ヘリコプターやティルトローター機による都市交通システムで、世界中の都市部で見られます。
シアトルの空路を担うレンラク・エアの場合、空港から企業ビル、官庁舎、ホテルやショッピングモールを結ぶ定期便を運行しており、片道100-150新円で利用可能です。
タクシー
自動運転技術の発達により無人のタクシーサービスも増加。昼夜を問わず営業しているため便利ですが、少々割高です。
運転手を必要としない仕様上ハッカーの標的になりやすく、デッカーやテクノマンサーによる無賃乗車がちょっとした問題となっています。
スマグラー
客を問わず場所を問わず、金さえ払えばなんでも運ぶ裏社会御用達の運び屋です。多くは地元のゴーギャング犯罪組織に伝手を持ち、安全なルートを確保しています。
シアトルの「ロードウォリアーズ」などが特に有名で、このリガーの寄り合いは密輸業の傍ら白タク業務にも精を出しており、重武装の愛車でどこにでも客を運びます。

宿泊施設

コフィンホテル
日本発祥のカプセルホテルは「棺桶ホテル」に名前を変え世界中に普及しました。支払いはクレッドスティックのみで、使用したスティックと指紋認証の2つがルームキーとなります。
標準的なコフィンホテルは一泊約30新円。共同のシャワートイレ、ソイフードの自販機などが併設されており、電子機器の利用は別料金です。トロールサイズの特別エリアもあります。

身体改造

第六世界においては、肉体をより優れた部品に交換するのはなんら珍しいことではありません。
眼鏡よりも優れた視力2.0の機械の眼、あるいは猫耳や尻尾といった"オシャレ"のために人々は自分の身体を弄ります。
(もちろん、地域や文化によってはこうした技術を忌避することもあります)

サイバーウェア

金属製の骨格や機械の眼球、人工筋肉に代表される機械的な身体改造です。クロームワイアードなどとも呼ばれます。
ナノファージと呼ばれるナナイト(ナノマシン)を介して電子回路と装着者の神経を接続し、本来の肉体と同じように制御することができます。
大抵は生体電流だけで稼働しますが、より大型のものは燃料電池やバッテリーを使用します。

バイオウェア

人体が生来持つ器官や組織を強化した、バイオテクノロジー由来の身体改造手段です。
2050年代から市場に出始め、今日では広く一般化しています(が、サイバーウェアと比べると高価です)。
血液型/メタタイプなどで大まかに区分された普及型と、特定の個人のために本人の体細胞からクローン培養されるものとがあります。

魔法

「覚醒」から50年以上が経過し、今や100人に1人が魔力の覚醒者。魔法は生活の一部として定着しつつあり、産業、教育の分野も充実しています。
先進国では義務教育の段階で覚醒者の選別が行われ、専門教育が施されています。

タリスモンガー

呪文式、収束具などの魔法用品や魔術論文などを取り扱う商人です。魔法工房のレンタルを行っている場合もあります。
また魔法使い"気取り"の非覚醒者(マンデイン)も重要な顧客であり、大抵の店はそれっぽい道具や入門書で店先を飾り付けています。
チェーン店
需要の問題から大都市圏に限定されています。戦闘呪文などの非合法な呪文式はまず取り扱わず、顧客からの買取もしません。
雇われのマンデインが運営している店も多いですが、最新の呪文式・論文に触れられるメリットがあります。
個人経営
非合法・未登録の呪文式の販売、訳ありな魔法用品の買取など、シャドウランナーが贔屓にしていることも少なくありません。
優れたタリスモンガーは地元の魔法社会の要石であり、広いコネを持っています。

学習機関

「覚醒」以降、世界中の大学で魔法学科が開設されました。UCASにおいては米国魔法振興協会(AAAT)が認定した高等教育機関で課程を修了することで、
魔法学(Thaumaturgy)、またはそれに順ずる学・修・博士号を(非覚醒者でも)取得することができます。
マサチューセッツ工科魔法科大学(MIT&T)
UCAS屈指の名門校は、2020年代半ばには既に魔法の学部課程を開設していました。現在もヘルメス魔術の研究において最先端をひた走っています。
ダンケルザーン魔法研究学院とは距離的にも近く、密接な関係にあります。
ダンケルザーン魔法研究学院
ダンケルザーンの遺言を受けて創設された学術機関です。アストラル空間の保全活動にも取り組んでいます。
ジョージタウン大学
ワシントンF.D.C(UCAS)にあるカトリック系の大学です。
キリスト教神秘術に属する魔法体系を研究していますが、学科名は未だに「オカルト研究科」のままです。
レイクヘッド大学
オンタリオ(アルゴンキン・マニトゥ評議会)にある大学で、全米でも珍しいシャーマニズムのカリキュラムが組まれています。
カレル大学
プラハ(チェコ)にある統一魔法理論の学び舎です。グレートドラゴンのシュワルツコフが教授を務めています。
オックスフォード王立魔術院
オックスフォード(イギリス)ではドルイド様式に沿った魔法研究が行われています。
世界的に見てあまり一般的な魔法体系でないため、卒業生はキャリアの構築に苦労するようです。
その他、2年制の都市大学
世界各地の短大、都市大で地元の魔法コミュニティに根ざした教育が行われています。
企業の影響も少ないことから、SINレスの魔法使いに人気があります。

魔法結社

アトランティス財団
アトランタ(CAS)に本拠地を置く財団で、古代アトランティス文明の知識を取り戻すべく世界中で研究調査を行っています。
全世界に2000万人以上の会員を擁しており、毎月刊行の電子雑誌「ザ・アトランティアン」や、「古代の叡智チャンネル」など複数のトリデオ番組の制作元です。
2057年にダンケルザーンの遺産を相続して以降は、魔法に関連するあらゆるものに関心を示すようになりました。
  • ミスティック・クルセイダーズ
アトランティスの秘術を修めた魔法結社です。財団の私兵として忠誠を誓っています。
新たなる暁のイルミナティ Illuminates of the New Dawn
ワシントンF.D.C(UCAS)に本拠地を構える、公表されている中では世界最大の魔法結社です。
魔法研究と並行して魔法至上主義の社会を実現するためのロビー活動を行っています。
エリート思想が強く、メンバー同士の魔法による決闘も頻繁に行われています。

ソーシャルネットワーク

マジックネット
魔法関連のトピックスに特化したSNSです。
一般公開されている中では最も情報量が充実しており、様々な学術論文、研究資料、覚醒生物のデータに触れることが可能です。
タリスモンガーの業界団体(United Talismonger's Association)が運営していますが、ミツハマがインフラの管理に携わっているとの噂があります。
マジックアンダーネット
「マジックネット」内に巧妙に隠されたサブネットで、表では取り扱えない非合法なデータを扱うフォーラムです。
訪問者は待ち受ける「境界の守護者」に対し、金銭や情報などの対価を支払わなくてはなりません。
アンダーネットにアクセスしたい場合、マトリックスに点在するデータヘイブンを経由する方法が一般的です。

宗教

「覚醒」により様々な宗教が教義の再解釈を迫られることになりました。魔法の復活は土着信仰の復活に繋がり、ネオペイガニズムがかつてない隆盛を見せています。
ここでは主に魔法とメタヒューマンへの向き合い方について解説します。

キリスト教カトリック派

「覚醒」以降、教会内では「魔法は邪術であり、メタヒューマンは悪魔の写し身である」とされてきましたが、
2024年、時のローマ教皇ヨハネ25世による「神の似姿に関する回勅(イマゴ・デイ)」でこの見解は撤回されました。
この回勅が現在もカトリックをはじめとする複数宗派の統一見解となっていますが、これを認めない層も相当数存在します。
  • 魔法について
「魔法は他の自然物と同じく人間に与えられた恵みの一つであり、奇跡にも邪術にも該当しない」と定義されています。
この発表を機に、教会内に魔法調査を専門とする「聖シルベスター騎士団」が創設されました。
一方、召霊術は呼び出した精霊が「何者なのか」に関して非常にデリケートな問題が伴うため、あまり推奨されていません。
  • メタヒューマンについて
メタヒューマンとヒューマンは魂を同じくし、救いの対象である。差別してはならない」とされています。

イスラム教

  • 魔法について
シーア派、スンニ派では魔法をコーランの禁じる黒魔術と解釈しています。魔法の使用は死刑に値する重罪です。
一方、イスラム教神秘主義(スーフィズム)においては魔法は超自然的な力とみなされ、研究が行われています。
  • メタヒューマンについて
メタヒューマンはアッラーの創造物ではない」と見なす宗派、「信仰に種族の垣根はない」とする宗派で意見が別れています。

神道、東洋宗教

  • 魔法について
西洋宗教に対して魔法や精霊の存在を前提とした教義が多く、それぞれが自分たちの教義に沿って魔法を実践しています。
  • メタヒューマンについて
第六世界の神道はメタヒューマンを「鬼」に類するものと見なしており、強く差別しています。

ユダヤ教

主流派においては魔法を神に与えられた才能と定義し、邪な目的での使用を禁じています。また安息日には決して魔法を使ってはなりません。

ネオペイガニズム

ドルイド教やネイティブアメリカンの精霊信仰など、一神教の影響で衰退していた多くの土着信仰が復活しました。
東洋宗教と同様、もとから魔法や精霊の存在を認めている場合がほとんどです。

出典

Shadowrun Wiki
Shadowhelix(ドイツ版wiki)
ストリートマジック(シャドウラン4版サプリメント)

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