シアトル Seattle

  • 人口:約400万人(推定)

通称「エメラルド・シティ」。UCASの西海岸唯一の都市であり、旧シアトル市を中心に周辺都市を吸収したメトロプレックス(巨大都市圏)です。
ピュージェット湾に面し、UCASで2番目に小さい州内に200万(SINレスを含めればその倍)人以上の人々がひしめきあって暮らしています。
「ネイティブ諸国に囲まれた港湾都市」という立地から様々な国の人間が集まり、セッションの舞台としても人気があります。

概要

ゴーストダンス戦争で敗北したアメリカ合衆国は、北米大陸の西部をネイティブアメリカンの国とする「デンバー条約」に調印しました。
このとき太平洋への玄関口として唯一領有を認められたのがシアトルとその周辺都市で、現在のメトロプレックスの原型となりました。
UCASの飛び地として周囲をサーリッシュ・シー評議会に囲まれながらも、国際色豊かな貿易都市として発展しています。
都市を包む常緑樹の森は「エメラルド・シティ」の代名詞であり、道路標識からAR(拡張現実)のオーバーレイに至るまで鮮やかな緑色で統一されています。

年表

展開


社会

20世紀より国際都市として発展し、アジア人を中心に広く移民を受け入れてきました。

政治

UCASの構成州として州議会を有していますが、メトロプレックス化して以降は「市」として扱われることがままあります。
2075年現在はケネス=ブラックヘイヴンが市長(州知事)を務めています。彼は反メタヒューマン主義者として有名で、他にも黒い噂の多い人物です。

経済

UCAS唯一の太平洋への玄関口として大いに発展しています。特にハイテクや航空産業が盛んです。
ビッグ10メガコーポのうち、ゼーダー・クルップを除く9つの企業が事業所を構えています。

治安

2071年までローンスター社が市の警察業務を委託されていましたが、「マヤの殺人鬼」事件やテンポ・ドラッグの蔓延で信用が失墜。
現在はアレス傘下のナイトエラント・セキュリティが業務を委託されています。
良くも悪くも保安官気質であった前任者とは違う軍隊然とした振る舞いに、市民からの評判はよくありません。

国境警備と都市防衛は州軍の「メトロプレックスガード」の担当ですが、予算と練度が足りず密輸業者にすら後れを取るお飾り組織です。
このため、フォートルイスに駐留するUCAS軍のタスクフォースが実質的な防衛戦力となっています。
彼らはレンラク・アーコロジー開放のため派遣され、事件解決後も経過観察を口実にシアトルに居座っています。

文化

スターバックスの一号店があり、ソイカフ(代用コーヒー)隆盛の現在においてもコーヒー文化の発信地として有名です。
毎年6月にはコンサートとアートの祭典「エメラルド・シティ・ミュージック・フェスティバル」が開催されています。
野球やアメフト、ウォータースポーツに加え近年はアーバンブロウルも盛んで、「スクリーマーズ」という地元チームを擁しています。

犯罪組織

世界中の犯罪シンジケートが進出し、利権をめぐって日夜抗争を繰り返しています。
アイリッシュ系マフィア「フィニガン・ファミリー」がコミッション(首領会議)の代表を務めています。
主な収入源は賭博やみかじめ料、海路での密輸です。
外隅半蔵率いる北米最大のヤクザ「外隅連合」の本拠地です。
シアトルにおいては賭博や売春を仕切っています。
シアトル最大派閥の「黄蓮会」、香港の息のかかった「八角」、マトリックス犯罪を専門とする「88」の三つ巴です。
麻薬や海賊版商品の販売で利益を上げています。
元軍人や秘密警察出身者が多く、他の組織に類を見ない非常に苛烈なやり方が特徴です。
モスクワ・ヴォリーの元ヒットマン、アレクサンデル=ビロッキイが港湾エリアで急速に勢力を拡大しています。
シアトルのゴーギャング(武装暴走族)の双璧、エルフの「エンシェンツ」とトロールの「スパイクス」です。
両者はライバル関係にあり、つい最近まで非常に血なまぐさい抗争を繰り返していました。

その他の犯罪組織

  • コムンゴ団:シアトルを中心に北米各地で活動する朝鮮系シンジケートです。外隅連合とは敵対関係にあります
  • タマナス:臓器密売を専門とする国際的な犯罪シンジケートで、時に生きた「ドナー」の誘拐まで行います
  • ラーサ:ピュアラップ地区のエルフ人街に根を張るエルフギャングです。魔法用品やドラッグの密売を主な収入源としています

地理

ダウンタウン(旧シアトル市)を中心とした11の行政区と2つの特別区を擁し、平坦な湾岸部と丘陵地帯で構成されています。
都市とその周辺地域にはエメラルドシティの由来となった常緑樹の森が広がり、一年を通じて緑に満ちています。
温暖で過ごしやすい気候ですが曇りの日が多く、他の大都市と比べればマシなものの、大気汚染とも無縁ではありません。

アクセス

シアトル・タコマ国際空港
シータック(Sea-Tac)の通称で知られ、A、B、Cの3つのターミナルがあります。
Aは2階建てのメインターミナルで、地下モノレールでB、Cの両サブターミナルと繋がっています。
C棟は2070年代後半より大規模改修中ですが、一部の航空会社には滑走路の利用が許可されており、その権利を"借りる"企業や個人が後を絶たないようです。
チャールズ=ロイヤー駅
旧タコマドーム駅。20世紀初頭の鉄道駅を模した巨大駅で、サンフランシスコポートランドからの国際列車が到着します。
シアトルの主要なターミナル駅のひとつで、シティホッパーの発着場やフェリーターミナルまで併設されています。
構内のショップは24時間営業で、1階の「ボトムレス・コーヒー」は観光客とビジネスマンでいっぱいです。

ダウンタウン

旧シアトル市はメトロプレックスの成立に伴いダウンタウンに名を変え、行政・商業・文化の中心地となりました。
AR看板とネオンに彩られた夜景は人々が想像する大都市シアトルそのものです。
シアトル港を中心に産業機能が集中したインナーダウンタウン、ユニオン湾を隔てた北部には住宅地や学校街が存在します。
ランナーにとっても仕事の多い場所ですが、街中の防犯カメラと大勢の巡回警官に注意しなくてはなりません。
レンラク・アーコロジー・シャットダウン
2059年にレンラクが建造した最新のアーコロジー(閉鎖型環境都市)が外部と遮断され、数千人以上が閉じ込められた事件です。
管理AIの暴走により引き起こされたこの事件は解決まで4年もの月日を要し、開放時の生存者はわずか2000人足らずでした。
事件後、アーコロジーはシアトル市に引き渡され、商業施設付きの公営住宅「ACHE(エイク)」として再利用されています。

セントラルダウンタウン

旧シアトルの中心街で、メガコーポのビルや政府庁舎が林立しています。
  • スペースニードル:シアトルのランドマーク
  • ACHE(エイク):旧レンラク・アーコロージー。上層部や地下は未だに調査、再整備中
  • アズテク・ピラミッド:マヤのピラミッドを模したアズテクノロジーの事業ビル
  • ダンテズ・インフェルノ:ダンテの地獄篇をモチーフにしたクラブ

インターナショナル・ディストリクト(アジア人街)

北米で最も歴史あるアジア人街の一つです。住民の多くは日系人ながら、人種構成も文化も多彩です。
AR(拡張現実)上ではいかにもアジアンなテクスチャ―で飾り立てられています。

エルヴン・ディストリクト(エルフ街)

旧サウスレイクユニオンには「激怒の夜」以来、多くのエルフやドワーフが定住しました。
地区のほとんどは歩行者天国で、レンガ風に改装された住宅を豊かな植物とレリーフが彩る「エルフ風」な街並みです。
AR(拡張現実)上でもファンタジックな魔法の世界を演出しており、観光客から金を巻き上げるのに一役買っています。

キャピトルヒル

シアトルの芸術の中心地です。2050年代のギャング抗争を乗り越え、カウンターカルチャーや前衛芸術、カフェ文化などを発信し続けています。
1980年代の歴史ある建物が立ち並び、その多くは若者やヒップスター、芸術家気質な魔法使い向けの手頃なアパートとして提供されています。

その他のランドマーク

  • シアトル港:シアトルの主要なコンテナ港の一つ。メガコーポのターミナルが立ち並ぶ中央部以外は、老朽化と治安悪化が著しい
  • ユニバーシティ・ディストリクト(学生街):ワシントン大学近郊の学生街。やんちゃな学生をターゲットとしたサイバーデッキや呪文の闇市が盛ん
  • ビッグ・ライノ:オーク料理のレストラン。オーク・アンダーグラウンドの入口の一つ
  • レイクビュー墓地:かのブルース=リーが眠っている

タコマ

ダウンタウンの南に隣接する港湾地区で、古くは林業と製紙業で栄えた街です。シアワセの北米支社やアジア人街が存在します。
メタヒューマンの気風が強く、「激怒の夜」の際には多くのメタヒューマン達をかくまったことで知られています。
ですが、そうした土地柄を嫌うブラックヘイヴン市長によってベッドタウン計画が頓挫し、犯罪組織の台頭による治安悪化が懸念されています。
アロマ・オブ・タコマ
古くは製紙工場から立ち上る硫黄の煙、2070年代においては重化学工場や下水処理場が発する悪臭は、良くも悪くもタコマの象徴です。
潮風に乗って観光客を出迎えるこの香りを、お隣のダウンタウンの古い住民達は「垢抜けない田舎町の臭い」と揶揄しています。

タコマ・ダウンタウン

港湾沿いの豊かな地域で、前世紀の港町の雰囲気が残る人気の観光地です。
歴史ある街並みを取り囲むようにして高層ビル群が立ち並んでいます。
  • 嘆きの壁:「激怒の夜」の慰霊碑として作られた長さ20m、高さ6mにおよぶフレスコ画。ビクソン・ビルの地下にあり、メタヒューマンは無料で見学できる

エクセルシオール&ヒルズデール

どちらもタコマの中では最も治安の良い高級住宅地です。最大80階建ての高層マンションが集まるエクセルシオールに対し、
ヒルズデールには近代ヨーロッパのタウンハウスを模した3〜4階建てのアパートが連なります。

リトルアジア

ダウンタウンのアジア人街とは対象的に、こちらは中国系や東南アジア人を中心としたコミュニティです。
三合会の支配下にあり、ヤクザとは敵対関係にあります。

その他のランドマーク

  • シエラトン・タコマ:「激怒の夜」に300人のメタヒューマンを匿ったことで有名なホテル。小さな記念博物館が併設されている他、オーク・アンダーグラウンドへの(観光客向けの)出入り口がある
  • フェンリス・ナハト:洞窟のように薄暗いナイトクラブ。シェイプシフターの溜まり場という噂がある
  • タコマモール:100年以上の歴史を持つ4階建てのショッピングモール。地域の中流層と観光客の双方に利用されており、「覚醒」以前の骨董品を扱う店や胡散臭いテナントが連なる

ベルビュー

地元企業の役員や裕福な企業市民が暮らす高級住宅街です。豪邸に交じって経済基盤であるハイテク企業が立ち並びます。
街の大部分が簡易アーコロジー化され、環境汚染や不審者から住民を保護し、隣接するレドモンドとは湖と防壁によって隔たれています。
シアトルで最も優れた交通インフラを導入しているものの、東西を湖に挟まれた立地から渋滞が社会問題になっています。

ベルビューにはアレスのシアトル事業所が設置されており、同社の影響力が強い地域です。
そこで政治的な均衡を図るべく、ローンスター社が民間契約という形で警察業務を継続しています。
(そして管轄を巡ってナイトエラントとしょっちゅう諍いを起こしています)

ボザール

ベルビューでも特に資産家の多い地域で、企業の上級役員がペントハウスを構えています。
ローンスターの他にも地域独自のセキュリティ契約を結んでいるため、忍び込む際は注意が必要です。

その他のランドマーク

  • ゲイツカジノ:マイクロデックの創業者が経営するカジノ
  • ベルビュー刑務所:別名「ブリックヤード」。シムセンスを用いた重犯罪者矯正施設
  • トーマス・ヴィントナーズ:シアトル唯一のワイナリー
  • アレス・シアトルアレスの北米支社

レントン

中流階級のベッドタウンとして発展した自然豊かな丘陵地帯です。ウォータースポーツやゴルフ場などのレジャー施設も充実しています。
NANにより故郷を追われた白人避難民を受け入れてきた歴史を持ち、ヒューマニスが本部を構える保守的な土地として知られています。
人口の増加に伴って旧来のイメージは払拭されつつあるものの、未だにヒューマニスの影響力は根強いままです。

ナイトエラント・シアトル本部

ナイトエラントの地域本部です。
警察アカデミーおよびトレーニングセンターが併設されています。

ミツハマ・モジュラー・レジデンタル・ファシリティ

メイプルバレーの高級住宅街にあるミツハマの企業領土です。中堅役員向けの小さな庭付き邸宅と、俸給奴隷用の巨大集合住宅で構成されています。
全体的に殺風景で切妻屋根には巨大な「MCT」のロゴ。庭園の石一つとっても自然石でない模造品ですが、反面セキュリティ機器の大半は軍用規格です。
完全武装の警備員に加えて、企業または住民が個人的に雇ったセキュリティメイジが複数常駐しています。

サウスレントン・ハウジングプロジェクツ

ゴーストダンス戦争の難民(の子孫)が住む集合住宅区です。

その他のランドマーク

  • ホール・イン・ザ・ウォール:ロートルランナーの溜まり場
  • デントン・ロアーストア:紙の魔導書を扱う風変わりな魔法店
  • クーガーマウンテン保護区
  • タイガーマウンテン保護区

オーバーン

400以上の工場が立ち並ぶシアトル最大の工業地帯です。地元最大企業のフェデレーテッド・ボーイングをはじめ、多くのメガコーポが企業領土を構えています。
20世紀末頃までの肥沃な田園地帯の面影はなく、見渡す限り工場ばかり。環境汚染も深刻です。
ブルーカラーが住民の大部分を占め、メタヒューマン労働者とヒューマニスが頻繁に衝突を繰り返しています。
当然犯罪率も高く、運輸会社や労働組合を支配する複数の中小マフィアと、歓楽街を牛耳るヤクザの間で抗争が続いています。

フェデレーテッド・ボーイング オーバーン工場

オーバーンの中央に広がる巨大工場です。
25平方キロにも及ぶ企業領土内に、大型航空機の製造ラインを16本も備えています。

ブラックダイヤモンド

旧くは炭鉱で栄えたこの労働者街は、2040年代頃からオークによって牛耳られています。
彼ら(の父母は)ヒューマンの労働者と同じ権利を求めてストを起こしたものの、企業は工場の閉鎖と解雇という形で答えました。
全体的に薄暗く、夜間にはすべての街灯が消えます。治安は最悪というわけではありませんが、銃もなしに出歩くのはおすすめできません。

タップス湖

オーバーンの工業用水を支える湖で、水力発電所も設置されています。
化学物質の不法投棄が絶えず水質汚染が深刻です。加えて、マフィアはここに死体を捨てるのが大好きです。

ドライブ・ストリート

リガー向けのガレージが立ち並ぶ通りです。

その他のランドマーク

  • レンラク・シアトル支社レンラク・アーコロジー喪失後に置かれた支社
  • オーバーン・ジャンクション:オーバーンの中心部にあるスラム化した高層ビル
  • クローンゾーン:電子パーツの専門店街。サイバーデッキ関連パーツの違法取引が行われている
  • ケイシーズ:デッカーが溜まり場にするバー
  • ザ・ホールストーリー:オークのシャドウランナーに人気のバー

スノホミッシュ

シアトル随一の穀倉地帯です。工業化・自動化が進んでいて、個人農家と企業農場が激しくしのぎを削っています。水産業や酪農、加工産業も盛んです。
週末にはダウンタウンからの行楽客で賑わいますが、近年は産業廃棄物の不法投棄が深刻化しています。
ヒューマニス、さらにはヒューマンネイションの影響力が極めて強く、シアトルで最もメタヒューマン差別の激しい地域です。
秘密研究所
人口密度の低いスノホミッシュには、農業プラントに偽装したメガコーポの秘密研究所や訓練施設が隠されています。
ただの農場に忍び込んだつもりが完全武装の特殊部隊と鉢合わせてしまう、というのもありえない話ではありません。

ブラックストーン超常動物園

農場を改装した動物園で、主に覚醒生物を飼育しています。併設された博物館には剥製も展示されています。
野生に近い環境で覚醒生物を観察できるのが人気の秘密で、希少なユニコーンも飼育されています。
動物愛護の活動家から狙われることが多く、園では都度シャドウランナーを雇って対応しています。

スラッシャー矯正施設

独房数100に満たない小さな私営刑務所です。セキュリティは特に優れているわけではなく、中でもマトリックス面では極めて脆弱です。
刑務官は警察企業の採用試験に落ちたような連中ばかりで、その多くがヒューマニスにかぶれています。

その他のランドマーク


エヴァレット

クラッシュ2.0により行政記録や登記情報が失われた街です。地域経済は壊滅し、ゴーストタウンと化した町はSINレスの住処となっています。
カジノや歓楽街などの僅かに残された利権を巡って犯罪組織が暗躍。また近年は再開発の動きが加速していることから、活動拠点とするランナーも増えています。
シアトルにおいては比較的緑豊かな土地でもあります。

ボーイングヴィル

フェデレーテッド・ボーイングの広大な企業領土です。
同社所有のペインフィールド空港を中心に、10の巨大工場と無数の中小規模工場、そしてその従業員が住む居住区で構成されています。
学校から商業・娯楽施設に至るまで内部で完結しており、敷地の外にはびこる暴力や他社の引き抜き工作から企業市民を保護していますが、
実態はメガコーポによる警察国家であり、セキュリティ部隊は外部からの脅威はもちろん、内部にもくまなく目を光らせています。

カジノコーナー

ボーイングヴィルに隣接するカジノ街です。南部にはヤクザの経営するブンラク・パーラーが軒を連ねます。
カジノの大部分を牛耳るマフィアはヤクザや三合会と縄張り争いの真っ最中です。
ボーイング社の鎖国主義もここだけは例外で、企業市民が護衛部隊に連れられてギャンブルに興じる姿も見られます。
  • ジェイソンズ・バー&グリルマフィアの経営するバー。裏では違法カジノ 兼 娼館として営業している

その他のランドマーク

  • エヴァレット海軍基地
  • エバーグリーン:ボーイングヴィルの北側にあるアジア人街。マフィアが暴力で支配している
  • ガーラ・イン:家族経営のホテル。ブラックマーケットの窓口

レドモンド・バーレン

  • 人口:約43万人(推定)
  • 治安:最悪
  • 主な犯罪組織:数え切れず
シアトル最悪のバーレン(荒廃地域)です。かつてはハイテク産業で隆盛を極めていましたが、2013年の原発事故、クラッシュ1.0で住民の多くが退去。
入れ替わりにSINレスや浮浪者が流入し、事実上の無法地帯と化しました。電気や水道、マトリックスなどのインフラもごく限られています。
ビーバー湖の原発跡地、通称「グロウシティ」は未だ重度の放射能で汚染されており、ミュータントや汚染魔法使いが跋扈しています。

ツーリストヴィル

ベルビュー地区との境にあり、レドモンドで唯一行政が機能している地区です。スリルに飢えた観光客やビジネスマン向けの歓楽街となっています。
レドモンドでは数少ない利権をめぐって、マフィアヤクザコムンゴ団がしのぎを削っています。

グロウシティ

2013年に起きたトロイ・サトソップ原発事故により、周辺地域は土壌、水源はもちろんマナまで汚染されました。
古い原発のすぐ側にシアワセが新たな原発を建造し、シアトル全域に電力を供給しています。
クラッシュ1.0以降は行き場をなくしたSINレス達による不法居住が黙認されていますが、乳幼児を中心に異常な死亡率が報告されてます。

ラッツ・ネスト

レドモンド北東端にある巨大なゴミ捨て場、およびそこに築かれたスカベンジャー(ゴミ拾い)達の集落です。
弱肉強食がまかり通っており、「フェイスロード」と呼ばれるバザールが連日大いに賑わっています。

クラッシュゾーン

サーリッシュ・シーとの国境沿いにあるエリアです。2059年の亜軌道旅客機1118便墜落事故によって広範囲にわたり破壊されました。
事故の際に近隣の少年院から受刑者達が脱走し、重サイバーの「キング・クローム」が一帯を支配しています。

その他のランドマーク

  • プラスチックジャングル:元は温室栽培のために作られた広さ数平方キロに及ぶ熱帯温室。現在は不法居住者達の「農村」になっており、しばしばならず者の襲撃を受けている
  • ザ・ジョーク:古いアパートの1階にあるバー。2階はヤクザの武器庫
  • ノベルティ・ヒル:倉庫を改修したホテルレストラン
  • スクワッターズモール:ショッピングモールの廃墟にある闇市
  • スクワッターズマーケット:工場の廃墟にある闇市

ピュアラップ・バーレン

シアトル南部の大部分を占めるバーレンです。2017年のレーニア山噴火で廃墟と化して以来、NANからの避難民に不法占拠されています。
火山灰とスモッグにより大気は汚染され、密輸、ドラッグ販売など組織犯罪の温床です。
「激怒の夜」やティル・タンジェルの圧政から逃れてきたエルフが築いたスラムも存在します。

ピュアラップシティ

区役所とナイトエラントの所轄署が置かれています。
ピュアラップの中では豊かで治安の良い地域ですが、その背後には犯罪シンジケートの影がちらついています。

ラブランド

スラムに築かれた違法な歓楽街です。売人に娼婦、モグリの芸人と泥棒で溢れかえっており、フォートルイスの軍人や俸給奴隷相手に商売をしています。
北エリアをヤクザ、南エリアをマフィアが牛耳り、流血沙汰は日常茶飯事です。

タリスラール

サーリッシュ・シーとの国境沿いにある高級住宅街の廃墟で、住民の大半がエルフです。タリスラールとはスペレシエル(エルフ語)で「記憶」を意味します。
彼らは「激怒の夜」を生き延びたもののSSCに難民としての受け入れを拒否され、以来ヒューマンとの接触を避けながらこの地に留まり続けています。
ティル・タンジェルの政変後は粛清を逃れた旧シェアハンド政権の支持者らも続々合流し、人口が急増しています。
  • ディエーラ・アン・トゥーアヘイル(Deireadh an Tuartheil):ピュアラップの主要な病院の一つで、エルフであれば住民でなくとも治療を行う

ホープ

ピュアラップの最深部、難民の不法キャンプを前身とするスラムです。市の役人も警察官もここには一切立ち寄りません。
迷路のように入り組んだ弱肉強食の世界で、近隣のソイフード工場の廃棄物を人と害獣が奪い合っています。

ヘルズキッチン

カーボナードの西、ピュアラップ川の岸辺に広がる地熱地帯です。溶岩と煮えたぎる泥の大地に高温の間欠泉が点在しています。
計画半ばで放棄された地熱発電所の跡地には少数の不法居住者が隠れ住んでいます。
人を寄せ付けないヘルズキッチンは希少な覚醒生物やテレスマの素材、原質の宝庫であり、危険を承知で踏み入るタリスモンガーも少なくありません。

その他のランドマーク

  • ブラック・ジャンクヤード:廃品漁りがうろつくジャンクヤード
  • ペドロフスキー農場:要塞化された巨大農場

フォートルイス

メトロプレックスガード、およびUCAS軍のタスクフォースが駐留しています。住民の大半は軍人とその関係者で、地域行政も軍部の担当です。
地区のほとんどが手つかずの原野で、サファリ形式の覚醒生物園など観光施設もいくらか存在します。
NANへの牽制、そしてシアトルの分離独立への警戒感から、駐留部隊は年々増加傾向にあります。

フォートルイス動物園

覚醒生物の動物園です。サファリ形式で、砂漠や山岳、湿地など様々な自然環境が再現されています。
元々は軍の覚醒生物研究施設で、現在も種々の研究プログラムが続けられています。

その他のランドマーク

  • ザ・ビッグ・オー:シャドウランナー御用達のストリップバー&ホテル
  • 都市戦闘シミュレーター:UCAS軍の市街戦訓練施設

シアトル・アンダーグラウンド(オーク・アンダーグラウンド)

「激怒の夜」から逃げ延びたオーク達が作った巨大地下スラムです。
2074年に行政区画として正式に承認されましたが、現在もオークギャング「スクラーチャ」が自警団として活動しています。
19世紀に氾濫対策としてシアトル全域を"持ち上げる"工事が行われ、その際に地下に残された古い町並みを再利用・拡充しています。都市計画もなく全容を知る者は皆無です。
治安が行き届いていないため、SINレス、密輸業者、グールなどの温床と化しています。
地下へのアクセス
アンダーグラウンドの出入口は公になっているだけで22箇所あり、換気シャフトや排水口、電気配管などを含めれば数え切れません。
その大部分はダウンタウンにありますが、一部は別の区域まで延びています。

モール(闇市)

ビッグ・ライノやロードストラングデパートから入場した観光客を出迎えるバザールです。
19世紀の建物を改装した店舗もあり、様々なガラクタと土産物が軒先を彩ります。
アンダーグラウンド内では最も明るく安全なエリアで、マトリックスも維持されています。

その他のランドマーク

野放図なスラムではありますが一応は行政が存在し、「庁舎」も建っています。

ウトラメール

  • 人口:約10万人
  • 治安:様々
  • 主な犯罪組織:不明
ピュージェット湾に浮かぶシアトル領の島々です。名前はフランス語で「外地」を意味します。
シアトル有数の自然豊かな島々で、無人島も多いことから海賊や密輸業者の隠れ家としても利用されています。

フォックス島

サーリッシュ・シー評議会とタコマを結ぶ大橋が架かっており、両国の大動脈としての役割を担っています。
この島では歴史上何度もネイティブと開拓者が衝突しており、アングロサクソンに対して偏見を持つ住人も少なくありません。

ベインブリッジ島

諸島で2番目に大きい島で、シアトルの労働者のベッドタウンとして機能してます。
2074年頃からミツハマが開発に携わるようになり、ヤクザ(絢爛会)と企業市民のための高層ビルが続々と建設されています。

ヴァション島

ファッションブランド「ヴァション・アイランド」の本社所在地です。
同社をはじめ多くのアパレルがリゾート複合型のショップを運営しています。

アンダーソン島

引退した富裕層がセカンドライフを過ごすリゾートです。住民の平均年齢は58歳ですが、身体改造によって若々しい青年の姿をしています。
よそ者(貧乏人)を嫌う閉鎖的な環境をいいことに、HMHVV感染者が相当数混じっています。

アンダーソン島

ローンスターの運営する刑務所の島です。
刑務所職員以外の一般の島民も多少おり、脱走囚人避けの壁で囲まれた町「リフレクション」に住んでいます。

カウンシルアイランド

  • 人口:約3000人(主に大使館関係者とその家族)
  • 治安:非常に良い/
  • 犯罪組織:なし
旧マーサーアイランド。ワシントン湖に浮かぶ島で、サーリッシュ・シーの領有地として、同国の大使館や他の[NAN>北アメリカ#NA-NAN]]諸国の大使が駐在しています。
町並みはネイティブアメリカン風に改められ、長い年月をかけて動植物環境も復元されました。
通常の大使館と同じく島内は治外法権となっており、入島には観光ビザが必要です。また領空内は飛行禁止区域に指定されています。

ランドマーク

政府施設の多くはネイティブアメリカンのロッジを模しています。
  • カウンシルアイランド・イン:公使や来賓客のための最高級ホテル
  • グランドカウンシルロッジ:大使館
  • イーグルロッジ:野鳥の野生復帰施設

関連書籍

シアトルに関する様々な設定資料を集めた日本オリジナルサプリメント
シアトルを舞台としたシナリオ集。地域ガイドを掲載

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