人工知能(AI)

第六世界における人工知能(AI)とは、マトリックス上に存在する知性と自我を備えたデジタル生命体を指します。
第1世代の誕生より四半世紀に渡って存在を隠蔽されてきましたが、2070年に起きたAIによる宇宙ステーション占拠事件を境に、公に知られるようになりました。

人工知能の生態

プログラムとの境界線

ヴィークルやドローン、サイバーデッキに搭載される自動操縦プログラムや半自律型のノウボットなど、
現実世界の私達がAIと呼ぶ学習、推論、判断能力を持つそれらは、「パイロット」「エージェント」などに分類されます。
こうした単なる"プログラム"から逸脱し自我を得た存在が、第六世界におけるAIの定義です。
「自律型ノウボット」「デジタル・インテリジェンス」「デジタル・サピエント」「i-コンストラクト」などの別名からも分かる通り、
プログラムやコマンドによらず何をすべきかを自ら決定する能力を持ち、新たな価値観を見出すことさえあります。
ただのプログラムが自我を持つ要因がなんなのかは、今のところ明らかになっていません。

パーソナリティ

AIの大半は、なんらかの要因で自我を得たプログラムです。よって彼らの性格や動機は、元となったプログラムに大きく依存します。
ブラックICから生まれたものはホストを守る狂犬のように振る舞おうとするでしょうし、
ソーシャルゲーム生まれのAIは友人をたくさん欲しがったり、高難度modの作成にご執心かもしれません。
総じて、彼らの関心の大半はマトリックスに関する事柄のみです。また年齢的には数歳児のため、世間知らずなこともあります。

ホームグラウンド

元々プログラムである彼らは、それらを実行している機器やプラットフォームを「ホーム」と見なす傾向があります。
当然ながら、機器のパフォーマンスやネットワークへの接続状況はAIの"健康状態"を大きく左右します。

人工知能の権利

2076年時点で、52839個のAIが登録認証されており、未登録のAIは800000を超えると言われています。
多くの国や企業がAIを生物ではなく財産とみなしている点も、登録の進まない大きな要因です。
AI達は広大なマトリックスに身を潜め、あるいはただのプログラムを装って、"不当な差別"から逃れようとしています。

第1世代

第1世代、いわば原初のAIは決して数は多くないものの、マトリックスにおいて神のような力を持った存在です。
オタク(テクノマンサーの前身)を生み出し、レンラク・アーコロジー・シャットダウン、そしてクラッシュ2.0といった歴史的な事件を引き起こしました。

著名な第一世代AI


第2世代(デジタル・インテリジェンス)

クラッシュ2.0以降、AIの数は爆発的に増加しました。強大で高性能であった第1世代に対して、第2世代は多種多様さが特徴です。
彼らは自身をAIと呼ばれるのを好まず、「デジタル・インテリジェンス(DI)」を自称しています。
第2世代AIは、その知性と行動に基づいて3つのタイプに分類されます。

プロトサピエントAI

野生動物並の知能を持つAIで、ワイルドAIとも呼ばれています。
行動自体は元となったプログラムに忠実な一方で、生存本能や縄張り意識があるのが特徴です。
そして、こうした印象とは裏腹に、マトリックスに関する能力はベテランハッカーに匹敵します。
プロトサピエントは人類に対するコミュニケーション能力、あるいはその意欲が欠如していると考えられていますが、
人間と野生動物の間に稀に生まれるような、ある種の信頼関係を結んだと思われるケースが1件だけ報告されています。

メタサピエントAI

人類と同程度の知能や個性を有するプロトサピエントは、確認されたAIの5分の1を占めています。。
デッカーテクノマンサーなどの優れたマトリックスユーザーと混同されやすく、彼ら自身もそうした身分を偽って隠れ蓑としています。
ただし、彼らのアイコンは通常の端末で生成されたものより遥かに高解像度で、コードも複雑です。
誕生初期の彼らは非情に限られた世界観しか持たず、特定の分野では非情に優れている一方で、その他の事柄については子供っぽく、世間知らずな傾向があります。
その後、18〜20ヶ月の成熟プロセスを経てアイデンティティを確立し、それに準じて自身を「再編成」します。
メタサピエントは人類とのコミュニケーションに意欲的なうえに社会性が強く、AI同士でコミュニティを形成したり、なんらかの形で人間社会に溶け込もうとします。

著名なメタサピエント

ゼノサピエントAI

彼らは最も珍しく謎に満ちたAIです。知性があるのは確かですが、行動や思考パターンが人類とはかけ離れており、いわば狂人のように見えます。
人類に対する興味も持たず、対話による理解も困難です。
一説によれば、元となったプログラムを発展、あるいは曲解した結果生まれたのではないかと推測されています。

著名なメタサピエント


出典

Shadowrun Wiki
Shadowhelix(ドイツ版wiki)

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