シャドウランはデータリッチかつ自由度の高いキャラクタービルドが魅力ですが、慣れないうちは難しいのが難点です。
このページではキャラクター作成時の基本事項について解説します。
記載内容はあくまで参考資料です。セオリーは個々のプレイグループやGMによって異なります。
このページではキャラクター作成時の基本事項について解説します。
記載内容はあくまで参考資料です。セオリーは個々のプレイグループやGMによって異なります。
まずはどのようなキャラクターが作りたいか考えてみましょう。
以下はシャドウランにおける代表的な「アーキタイプ」(キャラクター分類)の一覧です。
以下はシャドウランにおける代表的な「アーキタイプ」(キャラクター分類)の一覧です。
- ストリートサムライ:重度の身体強化改造を施した戦士。器用万能な戦闘タイプで、シャドウランにおける戦闘の花形です。
- デッカー:ハッキング用端末「サイバーデッキ」を使うハッカー。電子的な調査から戦闘まで、セッションを通してマルチに活躍できます。
- リガー:ドローンやヴィークル(乗物)の操縦スペシャリスト。チームの足だけでなく、ドローンの手数を生かした戦闘支援から偵察までこなします。
- フェイス:交渉能力の高いチームの顔役。コンタクト(人脈)を生かして自分の能力以上の活躍を見せることも。
- 魔法使い:呪文や精霊を駆使する覚醒者。多彩な呪文以外にも、<霊視>(オーラリーディング)やアストラル投射(幽体離脱)といった特殊能力を持ちます。
- アデプト:【魔力】で身体機能を強化した覚醒者。「達人」の名前通り、特定分野の特化に秀でています。
- テクノマンサー:複合体やスプライトを駆使する共振力的存在。映像リンクやシム・モジュール等の電子機器の力を借りずにARとVR両方のマトリックスに接続し、操作するマトリックス限定の魔法使いのような立ち位置。
通常レベル作成の場合、「補正値込みで13〜15DP前後」が得意分野の目安とされています。
一見するとハードルが高いように感じられますが、技能の専門化や資質、装備効果などを加えればそこまで難しくはありません。
得意分野が2〜3分野に跨るなら12DP、ゼネラリストであれば10DPを目標としましょう。
一見するとハードルが高いように感じられますが、技能の専門化や資質、装備効果などを加えればそこまで難しくはありません。
得意分野が2〜3分野に跨るなら12DP、ゼネラリストであれば10DPを目標としましょう。
では、あなたのキャラクターが相対する敵の能力はどれほどでしょう?
もちろんシナリオによって異なりますが、概ね以下のような基準となります。
もちろんシナリオによって異なりますが、概ね以下のような基準となります。
- 16DP以上:セッションのラスボス、あるいは本来対決を避けるべき敵集団(メガコーポの最精鋭部隊など)
- 13〜15DP:一流のエリート/ラスト戦闘に2、3体いる強敵
- 10〜12DP:訓練されたプロ/中ボス格、ラスト戦闘のモブ
- 7〜9DP:平凡な人材/ミドル戦闘のモブ
- 4〜6DP:少しかじった素人/弾除け、障害物レベルのモブ
身体強化改造によって戦闘能力を得ます。それなりの改造費用が必要となりますが、手軽で汎用性の高い強化手段です。
身体改造は【エッセンス】を消費してしまうため、それらが重要なキャラクターは注意が必要です。
身体改造は【エッセンス】を消費してしまうため、それらが重要なキャラクターは注意が必要です。
代表的なサイバーウェア(詳細はストリートサムライの該当項目を参照)
「カミカゼ」や「ジャズ」といった戦闘用ドラッグでステータスを強化します。一服ごとのコストは安価で効果も強力ですが、依存症を発症するリスクがついて回ります。
また当然ながら服用しなければ効果が出ませんので、上記2つと比べると扱いづらいアイテムです。
また当然ながら服用しなければ効果が出ませんので、上記2つと比べると扱いづらいアイテムです。
銃はダメージが【筋力】に依存せず、「連射武器による回避ペナルティが重い」+「判定の達成値が高いほどダメージが増える」という要素が組み合わさり、安定した高ダメージが期待できます。
また銃器アクセサリーによって安価でカスタマイズが可能です。特に汎用性が高いアクセサリーを2つご紹介します。
より詳しく知りたい→「銃器」
また銃器アクセサリーによって安価でカスタマイズが可能です。特に汎用性が高いアクセサリーを2つご紹介します。
- スマートガンシステム
- 反動補正アクセサリー
より詳しく知りたい→「銃器」
先述の通り、シャドウランは回避にかかるペナルティが重く、避けるよりも耐えるほうが重視されます。
(回避を軽視していいわけではありませんが、回避のみで生き残るには相当な特化が必要です)
反面、防具は比較的安価で、安くて硬い「アーマージャケット」「ヘルメット」などが前衛後衛問わず多くのランナーに愛用されています。
資産に余裕があるなら「耐火」や「絶縁」など、特定の攻撃に対する防御力が上がる改造もオススメです。
より詳しく知りたい→「防具」
(回避を軽視していいわけではありませんが、回避のみで生き残るには相当な特化が必要です)
反面、防具は比較的安価で、安くて硬い「アーマージャケット」「ヘルメット」などが前衛後衛問わず多くのランナーに愛用されています。
資産に余裕があるなら「耐火」や「絶縁」など、特定の攻撃に対する防御力が上がる改造もオススメです。
より詳しく知りたい→「防具」
しっかりと防御力を確保した上で、戦闘中には以下の方法を用いて攻撃を受けるリスクを減らしましょう。
()内はその行動で増える防御(回避)ダイスの数です。
()内はその行動で増える防御(回避)ダイスの数です。
- 遮蔽をとる(+2〜4):回避行動の基本です。部分/完全遮蔽とあり、後者は攻撃時の判定にペナルティがかかる代わりに最大の防御効果が得られます
- 「走行」状態(+2):「走行」状態のキャラクターは回避力が上がりますが、自身の射撃判定にもペナルティがかかります。接近戦タイプのアデプトや呪文が主体のメイジの場合、「遮蔽をとる」より使いやすい場合があります
- 全力防御(+【意志力】):手番1回分のイニシアティブを消費しますが、持続時間も1ターンと長いので積極的に使っていきましょう。ラン&ガン掲載の資質を取得すれば【敏捷力】や【魅力】でも防御が可能になります
- エッジ(+【エッジ】):最後の切り札です。場合によっては被弾後のダメージ抵抗に回したほうが被害が少なくて済む場合もあります
「イニシアティブ」を伸ばすことで戦闘時の行動順や行動回数が上がります。強化手段はいくつかありますので、資産や【魔力】と相談しながら選びましょう。
11以上あれば1ターンに2回行動 or 1回行動と全力防御が可能ですので、護身用としては十分です。
また「低光量補正」や「熱映像補正」など、環境に対応するための視覚器具やサイバーアイ(義眼)も購入を検討してみましょう。
11以上あれば1ターンに2回行動 or 1回行動と全力防御が可能ですので、護身用としては十分です。
また「低光量補正」や「熱映像補正」など、環境に対応するための視覚器具やサイバーアイ(義眼)も購入を検討してみましょう。
具体的な数値については各アーキタイプの解説を参考にしてください。
シャドウランでは「対応する技能がない場合、基準能力値-1で判定可能」という判定時の救済措置が用意されています。
後衛なので【敏捷力】を1、戦闘しかしないので【論理力】や【魅力】を1…といった極端なステータスにすると、思わぬところで判定に自動失敗する危険性があるためオススメできません。
<知覚>などの注意力が重要な判定、戦闘時の行動順と行動回数、攻撃の回避判定に用いられます。【反応力】と共通点が多いですが、こちらのほうが用途に幅があります。
シャドウラン・コデックス掲載のバイオウェアを採用すれば改造強化が可能となります。
シャドウラン・コデックス掲載のバイオウェアを採用すれば改造強化が可能となります。
他のゲームにおけるタレントや異能に該当するもので、カルマを消費して得る「有利な資質」と、カルマを得るために取得する「不利な資質」の2種類があります。
「有利な資質」がちょっと便利程度なのに対して、「不利な資質」は得られるカルマが大きいほど壊滅的なペナルティを招きやすくなります。10ポイント以上のものは慎重に取得しましょう。
「有利な資質」がちょっと便利程度なのに対して、「不利な資質」は得られるカルマが大きいほど壊滅的なペナルティを招きやすくなります。10ポイント以上のものは慎重に取得しましょう。
依存症(軽度〜)、アレルギー(軽度)、偏見(先入観あり)、国家SIN、扶養家族、独特のスタイル など
非合法活動に従事するランナーにとって「目立たない」のは重要な技術。警備員や監視カメラに見つからず移動したり、隠れたりするための技能です。
奇襲を仕掛ける際にも使える点から戦闘キャラクターとの相性も良いです。
奇襲を仕掛ける際にも使える点から戦闘キャラクターとの相性も良いです。
TPOをわきまえた作法や振る舞いが身についているかどうかの技能です。上品なマナーに限らず、今いる環境に悪目立ちせず溶け込む社交面での「忍び足」です。
またNPCに対して無礼な態度を取ってしまいそうなときにGMが忠告してくれる場合があります。
またNPCに対して無礼な態度を取ってしまいそうなときにGMが忠告してくれる場合があります。
重要な手がかり、些細な違和感、隠れた敵などを発見するための技能です。「視覚」や「聴覚」といった特定の感覚で判定を要求される場合もあります。
また、こうした単一感覚だけを強化するアイテムも存在します。
また、こうした単一感覚だけを強化するアイテムも存在します。
敵から走って逃げたり、走り続けるのには<ランニング>、壁をよじ登ったり、ジャンプしたりするのには<体術>を使います。
いざという時の逃走で逃げ遅れたり、フェンスを登れずに行動不能になることを防いでくれます。
いざという時の逃走で逃げ遅れたり、フェンスを登れずに行動不能になることを防いでくれます。
ヒューマン バランス型 必要優先度:低
突出した能力値のないバランス型ですが、【エッジ】が他種族より高くなります。
選択に必要な優先度が低いため「資産」や「技能値」など他の項目に優先度を回しやすく、どんなアーキタイプでも作りやすい種族です。
選択に必要な優先度が低いため「資産」や「技能値」など他の項目に優先度を回しやすく、どんなアーキタイプでも作りやすい種族です。
- アーキタイプ:様々なアーキタイプに対応できます。ただし魔法使いの場合、「暗視能力」がないため暗所での戦いは苦手です
- 戦闘:【筋力】に限界があるため、近接戦闘は達成値頼りになります。技能値や【エッジ】を増やしましょう
エルフ バランス型 必要優先度:低
オーク 耐久型 必要優先度:中
高い【筋力】と【強靭力】を持つ耐久型です。同レートのドワーフと比べると身体能力値寄りで、戦闘重視となっています。
この辺りから必要優先度が重くなってくるため、出来ることの取捨選択が必要になってきます。
一方で基礎の【強靭力】【筋力】が高いため、そちらにポイントを振らないことでゼネラリストを作ることも十分可能です。
この辺りから必要優先度が重くなってくるため、出来ることの取捨選択が必要になってきます。
一方で基礎の【強靭力】【筋力】が高いため、そちらにポイントを振らないことでゼネラリストを作ることも十分可能です。
ドワーフ 耐久型 必要優先度:中
トロール 近接戦闘型 必要優先度:高
身体能力が軒並み高く、長い「リーチ」や装甲ボーナスを備えた戦闘の申し子です。
最低でもB以上の優先度が必要なため「技能」や「資産」に振りづらく、後衛職を作る場合は計画性が必要です。
ライフスタイルのコストが倍加する点にも注意しましょう。
最低でもB以上の優先度が必要なため「技能」や「資産」に振りづらく、後衛職を作る場合は計画性が必要です。
ライフスタイルのコストが倍加する点にも注意しましょう。
- アーキタイプ:ストリートサムライなどの戦闘職に向いています。ただし「資産」が圧迫されるため、フル改造するならオークの方がやりやすい場合もあります
- 戦闘:下手に銃を使うより近接武器や投擲武器の方がダメージが出ます。ザコ相手なら拳一発でノックアウト可能です。ただし「全力移動」は苦手です。
シャドウランナーは基本的にSINレスのため、まともな社会生活を送るためには偽造SINが必要です。
レーティングが高いほど偽物とばれにくくなりますので、普段使うものはレーティング3以上を推奨します。
偽造免許は銃などの規制品(R)を所持するための許可証(の偽造品)です。SINに紐付けられるため、所有する偽造SINの数だけ用意する必要があります。
レーティングが高いほど偽物とばれにくくなりますので、普段使うものはレーティング3以上を推奨します。
偽造免許は銃などの規制品(R)を所持するための許可証(の偽造品)です。SINに紐付けられるため、所有する偽造SINの数だけ用意する必要があります。
パーソナルコンピュータとスマートフォンの機能を併せ持つ個人用端末です。3Dプロジェクターや電子決済機能付で、高度に電子化された第六世界での生活にはなくてはならないものです。
安価なものでも基本機能に問題はありませんが、ハッキングに対して脆弱なため、電子機器(サイバーウェア)を多用するランナーはなるべく高価なコムリンクを用意した方が良いでしょう。
安価なものでも基本機能に問題はありませんが、ハッキングに対して脆弱なため、電子機器(サイバーウェア)を多用するランナーはなるべく高価なコムリンクを用意した方が良いでしょう。
映像リンクはAR機能と視界共有機能を備えており、眼鏡やコンタクトレンズに搭載して使います。フレーバー要素と侮るなかれ。言葉を交わさず仲間と情報を共有できる利点は絶大です。
サブボーカルマイクはいわゆる咽頭マイクで、普通なら聞き取れないような声で通信が可能です。交渉相手の前で、あるいは戦闘中に内緒話をするのに重宝します。
サブボーカルマイクはいわゆる咽頭マイクで、普通なら聞き取れないような声で通信が可能です。交渉相手の前で、あるいは戦闘中に内緒話をするのに重宝します。
「ヤモリ」の名前通り、着用者の意のままに壁に張り付くグローブ、ニーパッド、靴底のセットです。かさばらない登攀具一式として機能する優れもので、塀や壁をよじ登るのに重宝します。
濡れた面にはうまく張り付かないので、悪環境では普通の登攀具やロープを用意しましょう。
濡れた面にはうまく張り付かないので、悪環境では普通の登攀具やロープを用意しましょう。
サイバーアイ、ゴーグル、コンタクトレンズなど、視覚を強化する器具は重要です。
コアルールブックP.174の『環境修正』を見れば分かるように、シャドウランは視界が悪い場所では大きなペナルティがかかるゲームです。
特にセッションでよく遭遇するのは暗闇でしょう。基本的にシャドウランナーは夜間に敵地に潜り込むため、暗がりを解消する手段がない=常に不利な状態に置かれる、ということでもあります。
一方で、フラッシュライトなどを安易につければ、警備員などに簡単に見つかってしまいます。そこで、視覚強化器具が効果を発揮します。
「低光量視野」があれば、『環境修正』の「薄暗がり」と「暗がり」でペナルティが起こらなくなります。
「熱映像視野」があれば、『環境修正』の視界と光の修正を1段階軽減してくれます。
つまり、併用すれば完全な暗がりでも明るい場所と同じように行動できるというわけです。
これを知っていれば、ハッカーが敵地の明かりを落とし、ストリート・サムライや潜入工作員などの実働要員が有利な状態で行動する、という鉄板の戦術が取れるようになります。
ただし、このような視覚強化器具をつけている場合、一部の例外を除いて魔法視覚を遮ってしまう(=視界内をターゲットにした魔法が使えなくなる)ため注意しましょう。
コアルールブックP.174の『環境修正』を見れば分かるように、シャドウランは視界が悪い場所では大きなペナルティがかかるゲームです。
特にセッションでよく遭遇するのは暗闇でしょう。基本的にシャドウランナーは夜間に敵地に潜り込むため、暗がりを解消する手段がない=常に不利な状態に置かれる、ということでもあります。
一方で、フラッシュライトなどを安易につければ、警備員などに簡単に見つかってしまいます。そこで、視覚強化器具が効果を発揮します。
「低光量視野」があれば、『環境修正』の「薄暗がり」と「暗がり」でペナルティが起こらなくなります。
「熱映像視野」があれば、『環境修正』の視界と光の修正を1段階軽減してくれます。
つまり、併用すれば完全な暗がりでも明るい場所と同じように行動できるというわけです。
これを知っていれば、ハッカーが敵地の明かりを落とし、ストリート・サムライや潜入工作員などの実働要員が有利な状態で行動する、という鉄板の戦術が取れるようになります。
ただし、このような視覚強化器具をつけている場合、一部の例外を除いて魔法視覚を遮ってしまう(=視界内をターゲットにした魔法が使えなくなる)ため注意しましょう。
- tokage-otoko 様
- 暗転丸 様
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